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逃避にみえることがすごい前進だって確信して生きてる。
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窓の輪郭が切り取ったそらの一部を指でなぞって、今頃みんなは教室で、勉強しているんだなあと考えたら、自然と笑みが零れた。そらの青が、ますます濃くなったように思った。ああ、きれい。楽しい。私の周りは本で溢れていて、そらは青。真っ青。楽しい。


家の近くにあるこの図書館は最近これまた家の近くに出来た図書館と比べたら、かわいそうなくらいに古めかしい。公民館の一部が図書館と成っているけれど、そもそもこの公民館自体、全然誰にも利用されていない。三階立ての公民館の三階に図書館はあるけれど、どう考え立ってこの公民館で唯一人がいるところは図書館だけなのだから別に一階で良かったのに、と汚い階段を昇る時、いつも思う。思う、けれどもしこの図書館が3階になかったらきっと私はこの図書館をここまで好きにならないんだろうなあと理由なく思う。全く人気のない1階と2階を、耳を澄ませながら通過するのが多分私は好きなのだ。

ほんの少しだけ気になっていることは、ここにいる人達は私の孫zんざいを疑問に思わないのかということだ。今日は水曜日。今は11時。私は制服。ここは図書館。―どうして誰も不思議に思わないのだろう。きっと私は本来ここに存在すべきものではないのに。私は今この図書館における違和感なのに。でも誰もまるで何も思っていないみたいだ。新聞を読んでいるお婆さん、絵本のコーナーにいるお母さんと男の子、落ち着いた足取りで本を整理する図書館の人。皆同じ空気。皆同じ空気でここに存在している。その空気を眺めていたら、段々私もその空気の一部になっていくように感じる。融けていくようだ。そして私は違和感ではなくなる。そうして新聞を読むお婆さん、お母さん、男の子と図書館員さん、そんな全ての人と一緒にこの図書館の一部になる。ああ、そうか。この図書館も人によってつくられたんだなあ。

そんばかばかしいことを考えていたら、私は急に現実に引き戻される感覚を抱いた。青空は引っ込んで曇り空。

まだ、11半。まだ帰れない。早くても3時。3時だったら、大丈夫。部活を休んだことにはなるけれど、お母さんだって別に部活を休むくらいでいちいち文句はいわないだろうし。とにかく3時まで粘らなければ。何も聞かれたくない。答えられないから。理由もなくて。答えも理由もない、そして予想範疇の、いつもの質問なんて、無意味だから。


サボり。皆はそう思うのだろうか思っているのだろうか。それとも私が居なくなったことに誰も気付かないだろうか。そんなことないだろうな。私がいなかったら絶対に皆気付くはずだろう。いつもより教室が静かになるはずだから。
きっとクラスメイトは思っているだろう。私に図書館なんて似合わない。














やっぱり未完(笑)
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