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逃避にみえることがすごい前進だって確信して生きてる。
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幸福な食卓。なんか複雑な感じだった。

父さんは今日で父さんを止めようと思う。
この本を開いてその一文を目にした瞬間、即この本を借りることを決めた。
もう、なんていうか凄い衝撃的な文章。意味の分からない文、といえばそうで取りあえず読み進める前に、この一文を何回か復唱。そうしてある程度私の頭の中で考えた後、読み進めた。実際私が最初思ったりしたのは、離婚? とかだった。
実際読んでみると、「父」という職業を辞めようと考えている父の一言だった。

母は、“家出“中。なんとも不思議な家族の話。
主人公は佐和子。中学生から高校生へ、そんな佐和子の日常を書いた物語である。
家族は全員で、家出中の母、父親を辞めるという父、なんでも完璧な兄、直ちゃん。そして佐和子。

そんな家族の崩壊は、父の自殺未遂事件がきっかけ。いやその前から少しずつ、壊れて痛んだろうけど。
息苦しさなんかに耐えられなくなったお父さんは自殺を図る。その時、お母さんは救急車も呼ばずに、ただ呆然としていた。そして直ちゃんは父の遺書探し。佐和子は自殺を図った父や、直ちゃんと母の行動に驚いたんだと思う。そして、本人達も自分自身の行動に驚いていたに違いない。


自殺するほどのものを抱えていた父や、家出した母、父のようになってしまうんだろうという恐怖、なんでも出来るという圧迫感に押しつぶされる直ちゃん、この頃から3人の中では色々なものが崩壊していく様子が実に強烈な感覚だった。
佐和子は佐和子で絶望のどん底に立たされる。

感動を覚えつつ読み進めていった私は、いくらなんでもこれはないだろう、と愕然とした。
佐和子はいくらなんでも不幸すぎると思う。
しかもその後の、なんか、明るい方向へと向かっていくような兆しが薄すぎて、悲しすぎ。悲しい涙からその後の、感動の涙に移ることが出来なかった。終わりには軽くショックだった。後味が少し悪かった。


…が、来春には映画化が決定したこの作品。何だかんだ言っても、見に行こうと私は思っている。映像で見るとなにか違う感覚を私が覚えるような気がするから。
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