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逃避にみえることがすごい前進だって確信して生きてる。
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天国はまだ遠く。書店で見つけて初めて瀬尾さんの本を購入ー。

23歳の保険会社に勤務していた千鶴。しかし、仕事も人間関係もちっとも上手くいかず、自殺を試みようと、兎に角北へ、北へ、山奥へ…。と、本当に山奥まで来た千鶴。民宿で自殺を試みようと考え、その舞台に選ばれたのが民宿たむら。
しかし、自殺は失敗。さらに民宿たむらの田村さん(笑)やこその集落に触れ合うたびに死にたいという気持ちが薄れていった。そして千鶴は長いこと田村さんに御世話になることに…。

結局千鶴が居たのは1ヶ月にもならなかったんだけど。いやそれでも2週間くらい民宿に居るなんて。


取りあえず、読んでびっくり。驚き。
兎に角最初に幸福な食卓を読んだとき、瀬尾さんは少し暗めの物語を描く人なんだなあ…。なんて、思っていたし、温室デイズも少しその気があったのでこんな物語をかくんだなあ…と。
確かに、自殺。というテーマで始まり思い感じかと思ったのだけれど全然違った。
千鶴が、田村さんや集落の人々の温かさに癒されていく、という感じで。

最後のシーン、凄くお気に入り。
ここは私の居るべきところではない、と思ってちゃんと自分の生活に戻ろうと千鶴が決心をする場面。

「私が帰るのって、田村さん、悲しいですか?」と聞いたときの千鶴はなんとも素敵だった。確かに千鶴はもう少し、あそこに居たら、みんなに受け入れてもらえるようになったし、存在する意味もきっと分かっただろう。けれど、それではダメなのだという決心、そして最後に田村さんに気持ちを聞く気持ち。ああ新鮮だなあ。

文章がすっきりしていて読みやすいし良い感じだった。最近結構飾り気のある文章を多く読んでいた気がするので、このタイミングで読めてよかった。
最後、集落から出て行くときの切ない感じが素敵だった。
悩んでいるときにこれを読めばきっと救われるに違いない。
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